プラズマ切断機の導入で高精度の切断加工が短時間で行えるようになった
顧客の工期短縮やコストダウンにも貢献
北九州市八幡西区で操業していましたが、都市部では搬入出作業や作業音が気になるため2008年に岡垣町に移転しました。厚さ100ミリメートルまでの厚板鋼板を、高圧ガスとプラズマを使って切断しています。
プラズマ切断機を導入したのは、設備更新を機に切断とキリ孔開け位置精度をさらに上げることで顧客ニーズに応えようと考えたからです。加工精度と速度を上げることで、工期短縮やコストダウンにも貢献できるようになりました。

CADを使って複雑形状も切断
作業現場で多くの取り付け孔位置を実測した後、CAD(コンピューター利用製造)データに落とし込み自社で複雑形状に切断し、孔開け加工までします。これまでは切断機と孔開け加工機双方を利用するか、または孔開け加工は外注していました。ただ加工サイズの制限や納期がかかること、位置が微妙にずれるなど課題も多かったです。
建設分野では補強材や継ぎ手、大型ベースプレートの引き合いが、プラント分野でも大口径フランジや製缶用部材の需要が増えました。

誤差は縦、横ともに1ミリメートル以内
CADデータ作成後、鋼板にドリルマシンで孔開けした後クレーンでプラズマ切断機に載せ替えます。加工原点からプラズマを起動させて厚さ9ミリメートル×幅100ミリメートル×長さ100ミリメートルの正方形に切断した結果、孔位置の誤差は縦、横ともに1ミリメートル以内という良好な結果を得ることができました。今後は耐震構造物、建築金物の組み立てなどに利用できるため学校や病院など公共施設の耐震補強工事、プラント事業などに活用していただきたいと考えています。
売上高も2013年度約3 億円だったのが、17年度は4億8000万円、18年10月期は5 億7000万円を見込むなど順調に成長しています。

やりがいのある職場環境を目指す
切断機の導入で変わったことは?
単なる切断にとどまらず、製缶、孔開けまで一貫して行えるようになったことです。顧客への加工提案に対して自信も付きました。
切断機導入のメリットは?
仕事がらどうしてもニッチな作業になりがちです。その分丁寧な作業が求められるので、加工時間が短縮でき、精度も上がれば評価が高まります。
今後の展開を教えてください。
資材相場の影響を受けにくい企業体質づくり、いわゆる付加価値の追求です。多能工化も必要です。やりがいのある職場環境も目指しています。

ここがポイント
- 加工法を提案することでコスト削減も
- 製缶から加工、据え付けまで短期間で行えるようになりました。
顧客に加工法を提案することでコストを削減できます。

会社概要
- 代表者
- 代表取締役 力丸 信昭
- 所在地
- 〒811-4213
福岡県遠賀郡 岡垣町糠塚1203-11
- TEL
- 093-282-1000
- FAX
- 093-283-1010
- 業種
- 鋼板加工
- 資本金
- 1000万円
- 設立
- 1970年
- 社員数
- 16人
