“ 北九州スイーツヴィレッジ”を実現して産業観光の拠点を目指す
手作業だった洗浄作業を自動化する
菓子製造業として、あられやドーナツなど、和洋さまざまな菓子を作っています。最近では空港や高速道路のサービスエリアで販売する土産菓子が増え、品種や生産量が拡大し続けています。
製造ラインや機械の部品は洗浄作業が欠かせませんが、ほぼ人手で行っていました。ただ製造3時間に対して、洗浄作業2時間半など、1日の半分は洗浄作業に時間が取られていました。そこで洗浄作業を自動化することで、空いた時間を生産に回すことにしたのです。

自動化で油分も手軽に落とす
あられやかりんとうの計量機や包装機部品を自動洗浄する装置と搬送用の台車を購入しました。洗浄中に生産ラインを止めずに済むよう予備の部品も同時に購入しました。これまで1日の3分の1近くを費やしていた洗浄作業がなくなったことで、作業者は生産作業に振り向けることができました。
また自動機を使うことで手作業と比べて洗いムラがなくなり、衛生面でも高い効果を実感しています。手洗いでは油分を落とすのが難しく、これも作業者の負担になっていたのでよかったです。

自動化工場を建設
品種が少ない時代はなんとか対応できましたが、最近は和洋それぞれに菓子の品種が増えて大変です。加えて品質基準も厳しくなり、クレームなどの問題が発生すると大変な事態になってしまいます。作業者の負担軽減は当然ですが、品質の向上からも洗浄装置の導入は欠かせませんでした。
洗浄作業が不要になった分、人手をほかに振り向けます。自動化工場を建設し、産業観光の拠点として「北九州スイーツヴィレッジ構想」を実現したいと考えています。

異物混入などのリスクを回避
装置導入の経緯を教えてください。
食品製造の現場では異物混入や洗浄不足による品質の低下など多くのリスクが常にあります。自動化により、これらのリスクをできるだけ回避しようと考えました。
効果は予想通りでしたか?
生産性より時間短縮が効果的でした。当社はパート社員が多いため設備の稼働時間が限られます。洗浄作業がなくなることで別の作業に取りかかれるので歓迎されています。
工場の自動化は今後も進める予定ですか?
スイーツショップ「ファボリ」、和菓子店「きくたろう」は手作りにこだわっているので機械化はしません。一方で土産物などの量販菓子は今後さらに機械化を進めます。

ここがポイント
- 作業員の負担を軽減
- 業務時間の多くに割いていた洗浄作業から解放されたことで、従業員の肉体的、精神的負担が軽くなりました。

会社概要
- 代表者
- 代表取締役 越野 修司
- 所在地
- 〒800-0215
北九州市小倉南区上曽根新町13-3
- TEL
- 093-473-8123
- FAX
- 093-473-8130
- 業種
- 菓子製造業
- 資本金
- 7500万円
- 創業
- 1950年
- 社員数
- 115人
