誤作動の減少により生産性向上

消費者ニーズに応える

冷凍状態の魚を仕入れ、切り身にしたり味付けしたりして商品化しています。国内外から仕入れており、サバやアジなど一般に知られた魚種から流通量が少ない珍しい魚まで広く取り扱っています。生活協同組合や農業協同組合(JA)のほか、学校給食の原料としても提供しています。
弊社は食品安全の国際認証「ISO22000」も取得しています。そして食品の高い安全・安心のニーズに応えるため、老朽化していた金属検出機を最新型に置き換えることを決めました。

強みの少量多品種に追い風

魚種でいうと約40種類を扱います。10グラム単位の量やフライ用に衣付けするなどお客さまの多種多様な要望に対応しています。既存の検出機は操作が複雑で、初めて注文のあった商品は独自で設定することが難しくメーカーの方に適切な設定方法を教えていただいていました。
製造ラインは2本あります。2台導入した金属検出機は各ラインの最後に置いています。パック包装や段ボール詰めした商品をコンベヤーに流して機械を通過させます。金属を検出すると音が鳴ってラインが止まる仕組みです。

水分量が高い商品にも対応

しょうゆなどの調味料で味付けした商品は水分や塩分が高くなります。そうした商品の場合、金属片が混入していなくても誤作動を起こしてラインが止まることが日常的にありました。新しい装置は、魚種が異なる20サンプルで試してみましたが、問題なく使えます。
機械の性能も上がり小さな金属片も検出できるようになりました。商品の形状によって変わりますが、鉄は0.7ミリメートル、非鉄金属は1.2ミリメートル以上を発見できます。微細な金属片を検出できるので、お客さまからのクレームにつながることもありません。
扱う商品は多品種少量であるため機械設定に戸惑っていましたが、最新機は機械が自動で設定してくれます。

地銀のアドバイスでスムーズに申請

モノづくり補助金の活用は初めてですか?

全商品をチェックするので、最初に機械を入れ替えるなら金属検出機と考えていました。同補助金の活用は初めてでしたが、地銀の方に参考例やアドバイスをいただくことで書類を作成できました。

以前の検出機では設定が難しい商品があったそうですね。

みそを出荷する場合に苦労しました。基本は味付けした魚を出荷していますが、調味料のみそがお客さまから好評で、調味料そのものを販売しています。よく誤作動を起こしていましたが、最新機では問題なく検査できています。

他の機械を入れる計画はありますか?

あくまで構想ですが、新商品の開発に関係するような機械を導入して販売促進したいと思っています。例えばインジェクション機械のように塩分を注入する設備などが考えられます。


ここがポイント

現場の課題解決と消費者ニーズに応える
少量多品種の魚種を扱う上で、設定変更に時間を要することや誤作動でラインが止まることは大きな課題でした。最新機の導入で生産性が向上し、微細な金属片まで検知できるようになったため安全・安心という消費者ニーズに対応できるようになりました。

会社概要

株式会社福岡丸福水産
代表者
代表取締役 倉橋 宗博
所在地
〒812-0051
福岡市東区 箱崎ふ頭6-10-7
TEL
092-633-5858
FAX
092-633-5859
業種
冷凍食品の製造販売
資本金
1000万円
設立
1976年4月
社員数
26人